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01 対応する機材の種類 Supported equipment types
陶磁器 ceramics
金液と金ペーストは釉上で発色しますが、素焼き素地上では良い発色は得られませんので素地、釉薬、窯にあった焼成温度を選択してください。
素地 | 焼成温度 |
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磁器 | 720~880℃ |
陶器・半磁器・硬質陶器 | 620~700℃ |
ボーンチャイナ bone china
ボーン・チャイナは生釉ではなくフリット釉を用いていますので、一般的に磁器と比べて少し焼成温度は低くなります。
釉の組成はお客様によって大きく変わりますので、焼成した金とプラチナの特性は予め必ず使用される釉にて試験をして確認をしてください。
焼成温度 | 730~850℃ |
---|
ガラス glass
ガラス用はガラスの組成によって焼成温度が異なりますので、発色、付着性も変化する場合があります。だから必ずガラスの組成に応じた金液をご使用ください。
素地 | 焼成温度 |
---|---|
ソーダガラス | 560~600℃ |
クリスタルガラス | 520~550℃ |
琺瑯・七宝 Enameled enamel, cloisonne
琺瑯や七宝は金属の上に釉薬が施されていますが 800℃ぐらいで溶解するため、迅速な焼成が必要です。
焼成温度 | 焼成時間 |
---|---|
780~800℃ | 約1分程度 |
焼成時の注意事項 precautions
400℃前後までの焼成中に燃焼分解ガスが発生しますので、そのガスの排気に十分配慮していただくようお願いいたします。この焼成時(焙り、脱脂)に、酸素不足であったり、燃焼時間が不足したり、温度が不足したりして燃焼が不十分ですと、金の中に有機物が残って光沢はにぶく、付着力が弱まることがあります。予めお気を付けください。
02 金液とは About Gold Liquid
金液とは、上絵具の一つです。
弊社では、塩化金に樹脂を反応させ金属レジネート(金加工物)を生成し、
様々な有機化合物を加えることで金液を製造しております。
金液
白金液
ラスター液
その他
金液の使い方 How to use
01
金液の入った容器をよく振って、沈殿した溶液を均一にします。
02
使用する陶磁器等の指脂等の汚れを、綺麗に拭き取ります。
03
頻繁に作業する場合は、金チョクに少量取り出します。
04
基本的には原液のまま使用しますが、使用する面積や塗布方法によって、金油を使用し、適宜粘性を調整してください。ただし、ラスター液に関しては基本的に希釈して使用しますので、下記希釈表を参考にしてください。
ラスター希釈率
品名 | 希釈率 |
---|---|
桃 色 | 30~40% |
円 子 | 5~10% |
赤 色 | 5~10% |
緑 色 | 10~20% |
若草色 | 10~20% |
水 色 | 10~20% |
水色真珠 | 10~30% |
トルコブルー | 10~20% |
品名 | 希釈率 |
---|---|
淡水色 | 10~20% |
紺 青 | 5~10% |
紫 色 | 5~10% |
藤 色 | 20% |
銅 色 | 5% |
黒 色 | 5% |
金 色 | 5% |
無 色 | 30~40% |
品名 | 希釈率 |
---|---|
無 色 | 30~40% |
真 珠 | 30~40% |
金 茶 | 30~40% |
オーロラ | 20~30% |
アーモンド | 20~30% |
黄色真珠 | 5% |
灰色真珠 | 10~20% |
ネズミ色 | 10~20% |
品名 | 希釈率 |
---|---|
桃 色 | 30~40% |
円 子 | 5~10% |
赤 色 | 5~10% |
緑 色 | 10~20% |
若草色 | 10~20% |
水 色 | 10~20% |
水色真珠 | 10~30% |
トルコブルー | 10~20% |
淡水色 | 10~20% |
紺 青 | 5~10% |
紫 色 | 5~10% |
藤 色 | 20% |
銅 色 | 5% |
黒 色 | 5% |
金 色 | 5% |
無 色 | 30~40% |
無 色 | 30~40% |
真 珠 | 30~40% |
金 茶 | 30~40% |
オーロラ | 20~30% |
アーモンド | 20~30% |
黄色真珠 | 5% |
灰色真珠 | 10~20% |
ネズミ色 | 10~20% |
05
厚塗りは剥がれやチヂレの原因になるので、適切な塗膜で均一にしてください。また、一度乾燥させてからの二度塗りはムラの原因になるので、お止め下さい。
06
初めて金液を使用する場合は、何度かテストしていただく事をお勧めします。
07
指で触っても付着しない程度まで乾燥させて下さい。
08
使用する素地によって焼成温度を調整してください。加熱する際、有機物を燃やす必要があり、十分な酸素供給が必要で、また樹脂が燃える際に有機ガスが発生します。そのため有機ガスの焼成域である400℃前後までは急激な温度上昇を抑えるために、焼成窯の蓋を少し開けておきましょう。その後は蓋を閉じて焼成してください。この処理が不十分だと、光沢と付着に悪影響を及ぼします。また有機ガスは全くの無害とは言えないため、十分に換気することが重要となります。
09
一度取り出した金液は元の容器には戻さずに、別容器に入れて冷暗所で保管してください。また金液は湿気に弱く、不純物を嫌うので、多湿場所を避け、不純物が入らないよう十分に注意して保管してください。
10
あくまで一般的な金液の使用方法となりますので、使用方法で気になる点や質問等ございましたらお問い合わせフォームにてご相談ください。
03 性状について About Characteristics
金液には粘性の低い「リキッド」タイプと、粘性の高い「ペースト」タイプの2種類があり、それぞれ使用用途によって使い分けが必要です。リキッドは粘性が低いため、筆ムラが出にくく、広い面の筆塗りに適しています。ペーストはスクリーン印刷用として粘性を高めており、粉体の沈降も遅いため、均一に撹拌しやすくなっております。またリキッドには、排ビニールガス対策用の「コート用」、環境や人体に配慮した「シトラス」、「アクア」という種類があり、リキッドとペースト両方に「電子レンジ用」、耐薬品性および耐摩耗性を従来の金液より非常に高めた「エバーゴールド」があります。
リキッド
筆描き、線引き、吹き付け(スプレー)、ディッピング作業等
ペースト
スクリーン印刷用
コート用 For coat
金液を塗布した製品を転写紙を貼った製品と同時に焼成しても、転写紙のカバーコートフィルムの燃焼ガスによって悪影響を受けにくくした金液です。
シトラス citrus
シトラスは溶剤に植物性油(柑橘系)を使用することで、金液独特の臭気を少なくしたタイプです。また、アルコールに可溶で環境や人体に優しい金液です。
アクア aqua
アクアは、樹脂や溶剤に化粧品や食品に使用されているものを多く使用することで、環境や人体に配慮した優しい金液です。従来の金液独特の臭気が気になるお客様のために、遅乾性の溶剤を取り入れることにより、室内に発散する溶剤の割合をおさえています。
また、アルコールや水にも可溶な水溶性の金液です。
使用上の注意点
※ごく少量の添加程度なら問題ありませんが、多用することは出来ません。
希釈や洗浄には“アクア”と“シトラス”専用の低臭気金油をお勧めします。
電子レンジ用 For microwave oven
通常電子レンジに金属を入れてしまうと、放電によって火花が発生してしまいますが、弊社が世界で初めて開発に成功した電子レンジ用の金液は、通常の金液とは組成が異なるため、火花の心配がなく、安心安全にお使いいただけます。
使用上の注意点
※1.電子レンジ用の金液を塗布する時は、必ず電子レンジ用の金液専用の筆・容器・洗浄液・布を使用してください。
※2.耐電子レンジ性が失われる可能性があるため、電子レンジ用の金液以外の金液や含金ラスター、含金絵具と混合することはおやめ下さい。
エバーゴールド Evergold
通常の金液よりも耐薬品性において、およそ4倍以上の耐久性を持ち、また耐摩耗性においては3倍以上の耐久性を保持しています。そのため、従来の金液よりもより食洗器への耐久性が向上した金液となっています。
※特許取得商品
04 光沢について About Gloss
金液の光沢には、最も一般的な艶感を出した光沢である「ブライト」タイプ、
逆に艶を消すことで高級感を演出する「マット」タイプ、
絵具とは違い光沢と透光性があり、多様な発色が可能な「ラスター」タイプの3種類がございます。
ブライト bright
最も一般的なタイプです。金属レジネート(金加工物)が主成分で、粉体を含んでいないため、撹拌せず原液のままご使用いただけます
マット matte
艶消し金のことで、格調高い色調で高級品に使用されています。金粉等が含まれておりますので、液の場合はよく振り、ペーストの場合はよく攪拌してからご使用下さい。焼成後は、ジルコンサンドペーパーなどで磨くと黄金色の光沢を放ちます。磨く必要のない半艶消し金液(ハーフマット)もございます。
ラスター luster
絵具とは違い光沢と透光性があり、多様な発色が可能です。濃度が高過ぎるときれいな膜を形成されなくて、光沢がなくなったり粉状になり剥げる場合がありますので注意して下さい。
真珠ラスターは濃い箇所から薄くなるに従って緑からピンク、紫、青、黄、淡水、灰色と色調が変わります。塗りむら、刷毛目をつけて色の変化を出して下さい。2倍、3倍に薄めますと光沢剤としてもご使用になれます。
桃色、マロンなど赤色系のラスターは変質する恐れがありますので 早めに使用して下さい。
残液は原液に混合することなく冷暗所(冷蔵庫等)に保管してください。
05 発色について About coloring
金液の発色は金やプラチナの含金率によって変化します。含金率に関してはご注文時にお問い合わせ下さい。またリキッドとペーストで若干発色の具合が異なりますが、ほとんど同等の発色具合となります。ペーストは主にスクリーン転写業者向けとなっておりますので、個人向けまたは陶芸教室の方はリキッドからお選びください。
発色の種類 Type of coloration
ブライトゴールド
ブライトプラチナ
マットゴールド
マットプラチナ
ラスター